キンポウゲは<金鳳花>の読みらしいが、子供の頃は<キンポウゲ(キンポーゲ)>で漢字は頭の中になかった。鳳(ホウ)が鳳(ポウ)、花(カ)が花(ゲ)に変わっていることもあって純漢語の感じが薄い。同じような状況の花にシャクナゲ(石楠花)、レンゲ、ゲンゲ(蓮華、蓮花))がある。手元の古い三省堂の辞書では<一重(ひとえ)の花がウマノアシガタ、八重(やえ)の花がキンポウゲ>となっている。それですこし調べたが、八重のキンポウゲは園芸品種のようだ。子供の頃の記憶は<八重のキンポウゲ>で<ウマノアシガタ>は聞いたことも見たこともない。ところがこの園芸品種のキンポウゲがキンポウゲ科を代表する。やまとことばのウマノアシガタ科でもよさそうだがウマノアシガタはキンポウゲほどなじみがない。一重のウマノアシガタはいまだに見たことがない(あるいは見た記憶がない)。ネットで調べているうちにボタン(牡丹)と姉妹分のシャクヤク(芍薬)がキンポウゲ科なのを発見した。これは意外だった(注)。牡丹(ボタン)は中国では花の女王だ。またこじつけのようだが、牡丹の<丹>は仁丹の<丹>、芍薬は名前に<薬>の字があり、いずれも漢方薬になる。キンポウゲ科の草花は総じて毒性があるようで、薬にもなる。
キンポウゲ科
Wikiの冒頭の解説は繰り返しになるところが多いが、権威あるものとしてコピーしておく。
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キンポウゲ科(学名:Ranunculaceae)は、双子葉植物キンポウゲ目に属する科である。ウマノアシガタ科(ウマノアシガタはキンポウゲの別名、普通は前者を標準和名とする)やキツネノボタン科[2]の名も用いられる。多くは草本またはつる性。模式属はキンポウゲ属。
花は両性花で、花被としてがくと花弁を両方持つもののほか、花弁が退化し、がくが花弁状になったものもある。雄蕊は多数、雌蕊も複数ある、いわゆる多心皮である。雌しべは多数の心皮が根本まで分かれており、それぞれに柱頭があって、それが寄り集まった構造をしている。これは花の構造としては原始的なものであると考えられている。
虫媒花で、美しいため観賞用に栽培されるものも多い。キンポウゲ、トリカブト、クレマチス、アネモネなどの種類がある。アルカロイドを含み有毒植物が多いが、一部は漢方薬、医薬品としても用いられる。約60属、2500種が知られている。
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したがってウマノアシガタ科でもキツネノボタン科でいいことになるが、学名としてはかなりいいかげんだ。
(注)今はボタン科で独立しているようだ。
Wiki ボタン科
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ボタン科 (Paeoniaceae) は双子葉植物の科で、ボタン属Paeonia だけからなる単型科である。花が大きく美しいボタンやシャクヤクを含む。
(中略)
かつては見かけの似たキンポウゲ科に含められていたが、現在では系統的にかなり異なるとされる(APG植物分類体系ではユキノシタ目)。
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キンポウゲ科の学名はRanunculaceae というがイタリア語で ranocchio は<(子)蛙(ガエル)>のこと。
Wiki 英語版では
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Ranunculaceae (buttercup or crowfoot family; Latin rānunculus "little frog", from rāna "frog")
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という解説がある。英語では(多分一重の)ウマノアシガタの類は Buttercup という名がある。花の形がButtercup に似ているのだろ。 <crowfoot> は文字通りでは<カラスノアシ(ガタ)>だ。カエルとキンポウゲの関係の説明はないが、これも<カエルノアシ(ガタ)>の類か?牡丹の葉は<カラスノアシ>や<カエルノアシ>の足型(アシガタ)に似ている。ウマノアシガタの名前について調べてみると
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ウマノアシガタの名前の由来は謎 (語源由来辞典)
属名の Ranunculus はラテン語の「rana(蛙)」からきている。この属の水生の種が蛙の棲むような所に生えることから名づけ (みんなの花図鑑)
どの図鑑も名の由来は馬の脚形で根生葉の形が馬の蹄の形に似ているからと云われるが、実際は似ていないと書いている。
その中で異説を展開する事が多い山と渓谷社の「野草の名前」は花の形を由来としている。この植物が江戸時代以前から知られて いた事から蹄鉄を打たない時代に使われていた馬わらじ(馬沓)の形が上から見た花の形によく似ていたからだと云う。(http://arakawasaitama.com/hanaindex/subumanoashigata.html)
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したがってこの上の<<カエルの足型(アシガタ)>は間違いのようだ。
話は牡丹に移る。今はボタン科のボタン属のボタンということになる。だがボタン科として独立させた理由は別として(よくわからない)、わざわざ独立させることはないと思う。独立させて属がボタン属の一属(単型科)では、独立させる意味があまりない。最大の欠点は美学的見地からで、キンポウゲ科、ウマノアシガタ科のボタンだからこそボタンの豪華な美が目立つのであり、私のように<ボタンがキンポウゲ科なのは意外だった>ということになる。ボタン科のボタン属のボタンではこの発見のよろこびがない。また八重のキンポウゲの花や葉と比べて見れば同じ科(Family 家族)としてもおかしくない。特に花は両方とも<花の構造としては原始的なもの>のようだ。
上に書いたように中国ではかなり古くから牡丹は<花の女王>で、さらには<富貴(金持ち)>の象徴なので、それにあやかって絵はそれこそゴマンとある。私の中国画(国画)の先生(中国人)は牡丹画を職人芸のように仕上げていた。牡丹画が一番よく売れるようだ。生産も多いが需要も多いのだ。

これとよく似た本物をもっているが(売り物ではなく練習用にもらったもので署名と印がない)、先生は15分くらいで仕上げてしまう。特に出来がいいものというわけではない。わたしも相当練習したがこううまくはいかない。この種の中国画(国画)はいわば総合芸術で数えきれない要素(構図、色の選択、水分、筆運び、etc, etc, etc)がからまって、ほぼ即座に出来上がる。
sptt
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