Friday, September 4, 2020

ハス


ハスの花は真夏に咲き、炎天下でも serene な印象を与え serene  beauty を示す。だが serene の適当な日本語の訳語が見つからない。中国は蓮(花)または荷花という。荷花は古名ということだが香港では普通<荷花>が使われる。

 Wiki中国語版では

 

在中華文化

中國古代的文學家認為荷花聖潔高雅,所以在古代詩詞歌賦,經常會有歌頌荷花的篇章。比如曹植在《芙蓉賦》中說「覽百卉之英茂,無斯華之獨靈」,《群芳譜》中說,「凡物先華而後實,獨此華實齊生。百節疏通,萬竅玲瓏,亭亭物華,出於淤泥而不染,花中之君子也。」周敦頤的《愛蓮說》寫到「予獨愛蓮之出淤泥而不染,濯清漣而不妖,中通外直,不蔓不枝;香遠益清,亭亭淨植;可遠觀而不可褻玩焉」,是對荷花最出名的讚譽。許顗《彥周詩話》稱:「世間花卉,無踰蓮花者,蓋諸花皆薰風暖日,獨蓮花得意於水月清渟逸香,雖荷葉無花時亦自香也。」出於對荷花的喜愛,文人給荷花取了很多不同的名字。依照外形,起名荷花,取「蓮莖上負荷葉,葉上負荷花」(《本草綱目》)之意;另外還有,「未發為菡萏,已發為芙蓉」(《說文解字》)。李商隱也寫有詠荷詩。 

 ”

という解説があり、聖潔高雅が serene に近いようだが、<聖>の字の意がよくわからい。<高潔高雅>とすると少し俗っぽくなる。ハスは<不俗>でないといけない。<出淤泥而不染>(泥から出でて泥に汚れず)とてつもなくきれいな花を咲かせる。中国人はこれを<花中之君子>とみなすようだ。<濯清漣而不妖>の意味もよくわからないが<清>や<不妖>(妖(あやしげなところ)がない、ということだろう)は serene の一部だ。またこれまたよくわかないが<獨蓮花得意於水月清渟逸香,雖荷葉無花時亦自香也>からすると香があるようだが、近づかないとわからないだろう。近づくには足をどろだらけにしないといけない。公園では池の中へは進入禁止だろう。

ところで、別のところで書いたがイタリア語には特別な意味を持つserenità という語がある。簡単な伊英辞書では

serenità  

 [sereniˈta]  feminine noun

peacetranquillityserenity
 
と訳されるが、<イタリア文化>では serenità は根が深く広い。イタリア語版Wikiの<serenità >に長い解説がある( https://it.wikipedia.org/wiki/Serenit%C3%A0)。大幅にはしょって言うと
 
哲学的な(したがって)まことの幸福の状態
 
で、これがserenità>と解釈できる。

さて植物のハスの話に戻ると

Wikiの解説


ハス(蓮、学名:Nelumbo nucifera)は、インド原産のハス科多年性水生植物

地下茎は「蓮根」(れんこん、はすね)といい、野菜名として通用する。

(中略)

日本での古名「はちす」は、花托の形状をの巣に見立てたとするのが通説である。「はす」はその転訛。

(後略)


<ハス科>は新しい分類で少し前まではスイレン科のハス属だったが(今でも名札ではスイレン科となているのを見かける)

ハス科 (ハスか、Nelumbonaceae) は双子葉植物の一つである。現生の属はハス属のみで、多年生の水草であるハスキバナハス(北米原産で花が黄色)が属する。

かつてはスイレン科に入れていたが、近年の研究によればスイレン科とは系統が大きく異なり、APG植物分類体系ではヤマモガシ目に入れられている。他のヤマモガシ目植物(ヤマモガシ科スズカケノキ科はほとんどが木本)とは見掛けは全く似ていない。

(全文)

という簡単な記述。ハス科として独立しているがハス属のみでは分類といえるか?ヤマモガシは見たとこがないが、確かに<スズカケノキとは見掛けは全く似ていない>。見方を変えると解けそうもない植物のミステリだ。したがって、スイレンはハスと似て非なるものということになる。モネの絵はスイレン。スイレンも美しい。だが、好みもあるが、スイレンの花の美はハスの花の美にはるかに及ばない。

英語ではスイレンは Water Lily、ハスは Lotus で、Water Lily の方がなじみがあるようだ。日本では、日本語のハスが<ハチの巣(ス)>由来からすると花にはあまり目が向いていなかったようだ。また<はすっぱ(蓮っ葉)>という言い方があり、こちらは葉の方に目が向いている。 レンコンは蓮根で、こちらは根で食用だ。いづれにしても花が日常の言葉上はあまり出てこない。

中国でハスの花の絵はボタン(牡丹)の花の絵(富貴の象徴)に次いで多いと思う。数えられないが人口14億人を考えるとそこそこのレベルのものだけで10億枚を超えるだろう。 私も一昨年と今年挑戦してみた。去年は雑草のスケッチに忙しかった。



 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 


 

 





 

 

 

 

 

 

これは咲き終わりのころの花のようだが、赤-ピンク-白のグラデーション、先は少しとがっているがお椀型の花びらがスイレンと大きく違うところで、このあたりがハスの花の美になっているようだ。

 追記

<serene の適当な日本語の訳語が見つからない>と書いたがみつかったので忘れないうちにかいておく。<おだやか>というやまとことばだ。

心おだやかにしてハスの花さらに美し。

 さらに一般化して

心おだやかにして花さらに美し。

心おだやかにして見るものさらに美し。

(ハスの花の場合には、 ハスの花をみると心がおだやかになる。おだやかな心でハスの花を見るとハスの花はさらに美しくなる、という関係を表現したもの。)

 

 sptt

Wednesday, September 2, 2020

クワ、イチジク


クワ(桑)の語源はいろいろありが、よくわからないというところだ。二音節の植物名(ただし科名になっている植物のみ)には、これまで取り上げたところでは

ツタ、ウリ、ヒユ、マメ、タデ、ナス、キク(これは漢語由来)、セリ、グミ、メギ

があるが、 ツタは<ツタわる>、タデは<田(た)に出デ)る>、セリは<セリあがる、セリ出す>の<セリ>が語源のようだがこれらも確かではない。クワの語源は諸説ある。

またまたWikiのおせわになるがコピーペイストすると、


クワ科
(クワか、Moraceae) はバラ目に属する被子植物の一つ。約40、1000以上(半分以上がイチジク属)あり、特に熱帯亜熱帯に多い。木本または一部草本で、よく知られる種ではクワイチジク、熱帯果樹のパンノキパラミツ(ジャックフルーツ)、観葉植物にされるインドゴムノキガジュマルなどがある。は小さい単性花で、穂状花序または頭状花序を作り、果実は集合果となるものが多い。特にイチジク属は特徴的な壷状の花序(隠頭花序)を作り、全体が1個の果実のように見える。

イチジクの語源

Wikiの解説は

無花果」の字は、花を咲かせずに実をつけるように見えることに由来する。中国で名付けられた漢語で、日本語ではこれに「イチジク」という熟字訓を与えている。中国で「映日果」は、無花果に対する別名とされた。

映日果」(インリークオ)は、イチジクが13世紀頃にイランペルシア)、インド地方から中国に伝わったときに、中世ペルシア語「アンジール」(anjīr)を当時の中国語で音写した「映日」に「果」を補足したもの。通説として、日本語名「イチジク」は、17世紀初めに日本に渡来したとき、映日果を唐音読みで「エイジツカ」とし、それが転訛したものとされている。

” 

<映日果を唐音読みで「エイジツカ」とし>と書いてあるが「エイジツカ」は唐音読みではなく日本の現代<音読み>。現代北京語では (インリークオ)ying-ri-guo。

映はおそらく昔も ying で日本人の耳には<イ>あるいは<イン>と聞こえた。

<日>は現代北京語では ri だが、ji(ジ)さらには今は日本語では区別がなくなっているが<チ>の音を伴った<ヂ>に似た音、で発音されていた。したがって、そのように聞きえた。

果はguo で<クオ>

以上を並べると 

イ(ン)-(チ)ジ-クオ

これだとイチゴに近いが、(チ)ジは長く、クオは短く発音された。そうすると、イ(チ)ジ-クになる。私の耳がまちがっていなければ、台湾人が<日本>を<ズーベン>と言うの聞いたことがある。北京語の ri はかなり特殊な発音だが、練習すればできるようになる。 練習中は<ji(ジ)>に近い発音をすることになる。

 

クワ( Morus alba)


クワ科はとりたてて大家族というわけではなく、熱帯、亜熱帯に多いので、日本ではクワとイチジクが代表か。一方亜熱帯かそれに近い香港では街中でもよく見る種が多い。日本のイチジクはほとんど見ないが、イチジク属(Ficus)の榕樹が目立つ。多くは中木、大木だ。カラオケでよく聞く<北国の春>の中国語版は<榕樹下>だ。 よく目にする榕樹にもいくつかの種類がある。榕樹は日本の北国にはないだろう。

この榕樹の日本語をさがしてみたが、なんと<ガジュマル>という外来語みたいな日本語(下記の説)。

Wiki:ガジュマル


ガジュマル(学名:Ficus microcarpa、漢名:細葉榕、正榕、榕樹)は亜熱帯熱帯地方に分布するクワ科イチジク属常緑高木

樹高は20m。実はコウモリなどのとなり、に混ざった未消化の種子は土台となる低木や岩塊などの上で発芽する。幹は多数分岐して繁茂し、囲から褐色の気根を地面に向けて垂らす。垂れ下がった気根は、徐々に土台や自分の幹に複雑にからみつき派手な姿になっていく。ガジュマルの名の由来は、こうした気根の様子である「絡まる」姿が訛ったという説がある。

 ”

ガジュマルは沖縄(琉球)語ではないか?<榕樹下>の<榕樹>はかなりの確率でこのガジュマル(細葉榕)。

正確には

ガジュマル=学名:Ficus microcarpa、漢名:細葉榕、で榕樹はこの種の樹木の総称だ。日本ではベンジャミンという小型の観葉植物があるようだ。このベンジャミの中国名は垂榕(学名:Ficus benjamina)でそこそこの大きさのものが街中や公園で見られる。 ガジュマルは横にも広がる大木になるがベンジャミン(垂葉榕)はこれに比べると小ぶりだ。ガジュマルの葉は中国名<細葉榕>が示すように大きな木に比べる小さい。

<榕樹下>の<榕樹>はかなりの確率で横にも広がるこの大木のこのガジュマル(細葉榕)。

 
 

ガジュマルI(細葉榕、Ficus microcarpa

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ガジュマルI(細葉榕、Ficus microcarpa) Close - up with fruits

 

 


 

 垂葉榕(学名:Ficus benjamina)

 

これとは対照的に葉の大きな榕樹があり、大葉榕(学名:Ficus virens)と呼ばれるが、香港では<黃葛樹>という別の名もある。こちらの方も大木になるが縦に広がって伸びていく。葉が大きく背が高いので広く濃い木陰を作る。また落葉するが秋とは限らないようだ。またよくは観察していないが新芽も落葉後まもなくか、同時か、はたまた適当な時期に出てくるようだ。大葉榕の新芽、新葉は美しい。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大葉榕(Ficus virens

 

その他の榕樹(香港で街中、街路樹、公園などで普通に見られるもの)。中国語版Wikiでは

が紹介されているが、細葉榕と大葉榕は紹介した。上記のうち雷州榕は見たことがないが。その他は見たことがある。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高山榕(Ficus altissima) 写生した木は小さいが、大きなのもあり見応え、存在感がある。<altissima>は高山というよりは木の背が高いことからついた名前だろう。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

菩提樹 (Ficus religiosa)。調べる予定だが、これと似た假(仮)菩提樹(Ficus rumphii)というのがある。このスケッチはVicotoria Park の木だが、だいぶ前のスケッチ当時は名札が<菩提樹 (Ficus religiosa)>となっていたが、最近見たら名札は<菩提樹((Ficus rumphii)>となっていた。 菩提樹もFicus グループ。中国名は心葉榕。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Ficus hispida 對葉榕 (これもよく目にする)<hispida>は葉がザラザラしているところからついた名前。

 

上述のWikiの解説にでてくる<熱帯果樹のパンノキ、パラ蜜(ジャックフルーツ)>は日本では名前もなじみがないが、香港では現物の木と実が見られる。

Wiki


パンノキ(学名:Artocarpus altilisクワ科パンノキ属英語版常緑高木属名はギリシア語パン(artos)と果実(karpos)からなる。無核種はタネナシパンノキ(英:Breadfruit tree)、有核種はタネパンノキ(英:Breadnut tree)。
 

パラミツ(ハラミツ、波羅蜜、菠蘿蜜、学名:Artocarpus heterophyllusクワ科パンノキ属常緑高木。英語で、ジャックフルーツ(jack fruit)

(菠蘿:Pineapple)



 

 

 









パンノキ(麵包樹、 Artocarpus altilis

スケッチブックには<麵包樹、 Artocarpus altilis>と書いてあるが、近くに実の大きな菠蘿蜜(jack fruit)とおぼしき木があったので間違いかもしれない(これもスケッチした)。機会があればチェックしてみる。

 

 

 sptt

 

 

Sunday, August 30, 2020

アオイ

アオイは葵でアオイ科というのがある。中国でも葵科。学名はMalvaceae。

例によってWikiの解説をコピーペーストとすると、

(前略)美しい花をつける観賞用のハイビスカスムクゲフヨウタチアオイなどのほか、食用のオクラドリアンカカオ、またワタケナフなど繊維として利用されるものもある。

旧アオイ科は、草本または木本両性花で、5枚の花弁雄蕊が基部で合生し、雄蕊どうし合着して筒状になる。熱帯地方に多く、日本の本土に本来自生するものは数種(三浦半島以南の海岸に生えるハマボウのほか、南西諸島にさらに数種)で、そのほか帰化植物が数種ある。

アオイ()という名は、元はフユアオイなどを指し、「仰(あおぐ)日(ひ)」の意味で、葉に向日性があるためという[2]

家紋に使われる葵(徳川家の「三つ葉葵」、下鴨神社の「双葉葵」など)は別科であるウマノスズクサ科フタバアオイの葉をデザインしたものである。 

したがって<静まれ、静まれ、頭(ず)が高い、この葵のご紋が目に入らぬか>の葵は残念ながらタチアオイのような立派な花が多いのアオイ科とは関係ない。(あまり見栄(みば)えのしない)<うまのすずくさの御紋が目は入らぬか>では権威がなさそう。だがやまとことばのウマノスズクサ(馬の鈴草)は悪くない。一方ハイビスカス、ムクゲ、フヨウ、タチアオイなどの花は見栄えがする。アオイ科の葉の方は大きいのもあれば小さいのもあるが、形はどれもにている。よくみれば特徴があり、徳川家の<三つ葉葵>の葉よりは見栄えがするような気がする。オクラの葉は大きく、(木)芙容の葉に似ており見栄えがする。

ハイビスカス

日本語 ブッソウゲ(Wiki)

ブッソウゲ仏桑花Hibiscus rosa-sinensis, rose of China, Chinese hibiscus)は、アオイ科フヨウ属の低木。扶桑花仏桑華とも。沖縄では赤花ともいう。

ハイビスカスとも言うが、フヨウ属の学名・英名がHibiscusであることから、この名前は類似のフヨウ属植物を漠然と指すこともあって、複雑なアオイ科の園芸種群の総称ともなっている。

特徴

極めて変異に富み、8000以上の園芸品種が知られているが、一般的には高さ2 - 5mに達する熱帯性低木で、全株無毛ときに有毛、葉は広卵形から狭卵形あるいは楕円形で先端は尖る。

花は戸外では夏から秋に咲くが、温室では温度が高ければ周年開花する。小さいものでは直径5cm、大きいものでは20cmに及び、らっぱ状または杯状に開き、花柱は突出する。花が垂れるもの、横向きのもの、上向きのものなど変化に富む。花色は白、桃、紅、黄、橙黄色など様々である。通常、不稔性で結実しないことが多い。5裂のの外側を、色のついた苞葉が取り巻いているので、萼が2重になっているように見える。よく目立つ大きな花弁が5枚で、筒状に合体した雄蕊の先にソラマメのような形の葯がついていて、雌蕊は5裂する。果実は5室の豆果で、多数の種子が入っている。

中国南部原産の説やインド洋諸島で発生した雑種植物であるとの説もあるが、原産地は不明である。

(後略)

ブッソウゲ(仏桑花)というのは今回調べて見て初めて知った。ハイビスカスは子供のころの印象では常夏(とこなつ)のハワイの花だ。<沖縄では赤花ともいう。>とあるが私が住む香港では通常<大紅花>と呼ばれる。白、桃、黄、橙黄(オレンジ)色でも、何か違和感があるが、<大紅花>なのだ。また<温室では温度が高ければ周年開花する>とあるが、短めの冬を除けば温室のような香港ではほぼ一年中順繰り順繰り咲いている。小型のスケッチブックのものも含めると100枚くらいのスケッチがあるが出来の良いものを出しておく。

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花のスケッチに興味があるひとは別のブログ Asnet Art Gallery の<Owners' best ten Paintings in 2018>も見てください。 
https://www.blogger.com/blog/post/edit/3230820526016150653/7471896192778907646

 

芙容‐Wiki

"
フヨウ
(芙蓉、Hibiscus mutabilis)はアオイ科フヨウ属落葉低木。種小名 mutabilisは「変化しやすい」(英語のmutable)の意。「芙蓉」はハスの美称でもあることから、とくに区別する際には「木芙蓉」(もくふよう)とも呼ばれる。

"

mutabilis「変化しやすい」は花色が変わるところからだろう。私はしばらくは白花株と赤花株が混じって植わっていると思っていた。この対照的は赤と白が大きめの特徴ある葉の中で混じって咲いてる姿眺めていてなかなか味わいがある。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フヨウ(芙蓉、木芙蓉、Hibiscus mutabilis)八重(やえ)

 


 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

フヨウ(芙蓉、木芙蓉、Hibiscus mutabilis)一重(ひとえ)


ムクゲ-Wiki

 

ムクゲ(木槿、学名: Hibiscus syriacus)はアオイ科フヨウ属落葉樹。別名ハチス[1]、もくげ。庭木として広く植栽されるほか、茶花としても欠かせないである。

和名は、「むくげ」。「槿」一字でも「むくげ」と読むが、中国語の木槿(ムーチン)と書いて「むくげ」と読むことが多い。また、『類聚名義抄』には「木波知須(きはちす)」と記載されており、木波知須や、単に波知須(はちす)とも呼ばれる。『万葉集』では、秋の七草のひとつとして登場する朝貌(あさがお)がムクゲのことを指しているという説もある[2]が、定かではない。白の一重花に中心が赤い底紅種は、千宗旦が好んだことから、「宗丹木槿(そうたんむくげ)」とも呼ばれる。

中国語では「木槿/木槿」(ムーチン、もくきん[3])、韓国語では「무궁화」(無窮花; ムグンファ)、木槿;モックンという。英語の慣用名称の rose of Sharonヘブライ語で書かれた旧約聖書雅歌にある「シャロンのばら」に相当する英語から取られている [4]


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムクゲの語源は韓国語の「무궁화」(無窮花; ムグンファ)が関連しているように思う。無窮花と書くと<ムグンファ>になるが無窮華と書けば<韓国語読み+漢語読み>でごちゃごちゃだが<ムグンカ>になる。そしてこの(カ)は往々にして<ゲ>になる。

ハイビスカス - 仏桑華(ブッソウゲ)

蓮華 -レンゲ
石楠花(華) -シャクナゲ
金鳳花-キンポウゲ
沈丁花-ジンチョウゲ

さらには

優曇華(うどんげ)の花
曼珠沙華(マンジュシャゲ) -ヒガンバナ(彼岸花、石蒜、学名 : Lycoris radiata)

 というのがある。花から離れれば法華経(ほけきょう)、華厳(けごん)というのもある。

後回しになったが<アオイ>がつくアオイ科ではゼニアオイ、タチアオイ、フユアオイがある。ゼニアオイ、タチアオイはどこかで見たことがあるような気がするが、いつどこでか記憶にない。フユアオイは ネットみると小型の一重ハイビスカスで白色のようだ。野生の小型一重ハイビスカスは香港の路傍でみたことがあるが、うす赤むらさきっぽい花だ。

 

吊芙蓉 (中国名)

ドンベヤ・ワリキー(学名:Dombeya wallichii[1])はアオイ科ドンベヤ属常緑低木中木。 (Wiki)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吊芙蓉 (中国名)

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アブチロン Abutilon pictum (学名)

日本ではなじみがないが、香港では香港植物公園にある。輸入品種。 Wiki では<ショウジョウカ>となっているが、名前の説明がない。花弁がサルの尻に似ているためか。<ショウジョウ、猩猩>はチンパンジー、ゴリラの類、

Wiki 


ショウジョウカ(猩猩花、学名:Abutilon pictum)は、アオイ科イチビ属(アブチロン属[3)の常緑低木ブラジル原産[。観賞用に栽培されるとともに、アブチロン属の交雑品種の親としても重要な種である

特徴、形態

高さ1mほどの低木。葉は長さ・幅とも7~15cmほどで、3~5裂し縁には鋸歯がある[3]。花は葉腋から単生し、8~14cmになる長い花柄から下向きに釣り下がる[3]。花はランプ型になり、は長さ3cmで深裂し、花弁は橙色で網目状に濃赤色の脈が入る


中国名:風鈴花

 形状は釣り鐘、提灯に似ているが、形状よりも血管のように見える<オレンジ色の花弁に走る網目状に濃赤色の脈>に目が行く。





 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アブチロン Abutilon pictum

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似て非なるアオイ

始めに出てきた

フタバアオイ - Wiki

フタバアオイ Asarum caulescens Maxim. は、ウマノスズクサ科の植物で、小型の草本。葉はハート形をしており、いわゆる『三つ葉葵』のモデルであることで知られる。 

(中略) 

この植物は徳川家のいわゆる『葵の御紋』のモデルになったことでも知られる。ミツバアオイと言う植物は存在しない。より実物に沿った二葉葵や立葵の紋もある。なお、いわゆる葵の紋にはこの種をモデルとしないらしいものもある。詳細は三つ葉葵の項を参照されたい。  

前々回のポスト<フウロウソウ>で紹介したフウロウソウ科でゼラニウムの仲間の天竺葵(テンジクアオイ)。

テンジクアオイ属(Pelargonium)では天竺葵といわゆるゼラニウムが代表。天竺葵は中国語由来だが、名前からすると中国でも外来種だ。こちらの方はGreek pelargos ‘stork’ で首の長い鳥(コウノトリ)だ。天竺葵(テンジクアオイ)は響きのいいやまとことばだ。

 


 

 

 

 

 

 


天竺葵(テンジクアオイ)

 


ホテイアオイ(布袋葵、学名Eichhornia crassipes)は、単子葉植物ミズアオイ科に属する水草である。南アメリカ原産で、水面に浮かんで生育する。花が青く美しいので観賞用に栽培される。別名ホテイソウウォーターヒヤシンス


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 


なぜホテイ(布袋)なのかは現物をよく見ればわかる。 

 

トックリキワタ

Wikiの解説


トックリキワタ (Ceiba speciosa) は、アオイ目アオイ科(旧分類ではパンヤ科)に分類される落葉高木である。パンヤノキ属 Chorisia とする見解もあり、この場合の学名 Chorisia speciosaシノニムである。

(中略)

 

日本での栽培

トックリキワタを日本で最初に栽培したのは、当時まだアメリカ軍の軍政下にあった沖縄である。琉球政府の農業技術者であった天野鉄夫が、1964年、沖縄県民が多数移住したボリビアオキナワ移住地で開かれたボリビア移住10周年記念式典に参加した際に、ボリビアから種子を持ち帰ったことによる[3]

帰国後、天野の自宅で種子から苗木を育て、1970年に初めて開花に成功させた[2]。その後、沖縄県の各地に植樹された。沖縄への導入の経緯から「トックリキワタ」を「南米ざくら」などと呼び、花の観賞樹木として親しまれている[注釈 2]

沖縄では10月下旬〜12月上旬に花が咲く[2]。沖縄では結実することは困難であるが[2]、挿し木・取り木・接ぎ木など人為的な方法で繁殖させるのが一般的である。

” 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トックリキワタ (大木)

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トックリキワタ (比較的若い木)

さて、なぜトックリキワタかというと、スケッチにはないが丝木棉には幹の下部がふくらんでトックリ型になるものがある(ならないのもある)。トックリ型になるものはたいてい幹にとげがあり、また緑色っぽい(そうでないのもある)。キワタは木棉だ。上記の天野氏はおそらく普通の木棉(やはりアオイ科)も知っていたのだろう。普通の木棉の花はややどぎつい赤色で花弁が重いほど厚い。幹にとげがあるのは同じ。丝木棉とおなじくかなりの大木になるが枝の出方がかなり違う。

「南米ざくら」の方は桜と同じように花が葉が出る前に咲くことと花の美しさからきているのだろう。普通の木棉も花が葉が出る前に咲く。


 香港では丝木棉、美人樹とよばれる。木棉が本家のようだが、花は丝木棉がまさる。











 

 

 

 

 

 

 

 スケッチのメモの紅木棉は間違い。Seiba speciosa は正しい。スケッチではわかりにくいが、木棉と同じく一つ一つはかなり大型の花。














sptt

Friday, May 1, 2020

ツリフネソウ(ホウセンカ)



ツリフネソウはまだ見たことがないが、やまとことばらしい名前だ。花の形が釣り船(ツリフネ)に似ているからだろう。ツリフネソウはツリフネソウ科と科名にもなっているが科名は別名ホウセンカ科という。

Wiki


ツリフネソウ科(つりふねそうか、学名:Balsaminaceae)は双子葉植物に属する科。4属、約600種を含むが、ほとんどはツリフネソウ属に属する。牧野 (1940) などはホウセンカから取ってホウセンクワ科としている[1]



ホウセンカはなじみがあるがホウセンカカ(科)は発音しずらい。また鳳仙花という漢字名がある。

ホウセンカ(鳳仙花、学名:Impatiens balsamina


語源を調べて見たが

花々よもやま話
https://plumkiw948.at.webry.info/200908/article_35.html

に次のような話がある。


ホウセンカ(鳳仙花)は、中国では宋の時代から知られている花で、室町時代に日本に渡来した。ホウセンカ(鳳仙花)の名前の由来は、中国語「鳳仙華」の音読みで、鳳凰と仙人の2語が合わさった言葉だそうだ。鳳凰は、花の形が、想像上の鳥である鳳凰の羽ばたく姿に似ているからだそうです。仙人は、中国の昔話に由来している。

中国にはホウセンカ(鳳仙花)にまつわるこのような昔話がある。

昔、若い木こりが山奥で道に迷い、空腹のために倒れてしまった。そこへ鳳仙という名の仙人が現れて、衣服の袖から青い壺を取り出し、その壺の中から鯉を釣り上げて木こりに食べさせた。鳳仙は、不思議そうにしている木こりについてくるようにいうと、壺の中に入っていった。木こりが壺の中に入ると、そこには広い田畑や屋敷が建ち並んでいた。木こりは鳳仙の屋敷でもてなしを受け、土産に種をもらって、見覚えのある道に帰してもらった。無事に家に戻った木こりが土産にもらった種を蒔くと、美しい花が咲き、壺型の実がなったという。



仙がつくのでは水仙がある。<水の仙人>というよりは<水の(妖)精>がふさわしい。

参考: Baidu

 ”
仙女(英语:Fairy,世界语:Feo),源于中国神话,形容品德高尚,智慧非凡,纤尘不染,高雅脱俗,且具有非凡能力、长生不死的女子和较高地位的神。如西王母,姑射仙子,嫦娥仙子,冰仙女,等等。



したがって鳳仙も仙人というよりは鳳仙女(中国流では鳳仙子)がふさわしく鳳仙子花>が短くなったものではないか?


ホウセンカ(鳳仙花、学名:Impatiens balsamina)以外では

鳳仙. 學名: Impatiens chinensis [找同屬植物]. 英文名稱: Touch-me-not. 英文別名: Chinese_Snapweed.
 
香港鳳仙粵拼hoeng1 gong2 fung6 sin1;學名:Impatiens hongkongensis)係鳳仙科鳳仙屬嘅一年生草本植物,原產香港,而家喺香港廣東嘅山地地區可以搵到。

 
鳳仙(Impatiens walleriana). 中文名︰非洲洋鳳仙

がある。華鳳仙、香港鳳仙は見たことがない。華鳳仙はネット上の写真で見るとツリフネソウに似ている。上述の「鳳仙華」の語順入れ替えだが華鳳仙が中国語らしく、日本では入れ替えまちがったのではないか?

公園や大きなマンションの入り口の花壇でよく見るのは洋鳳仙、非洲洋鳳仙(Impatiens walleriana). 

女性にみたてた鳳仙女(鳳仙子)からすると、華鳳仙(Impatiens chinensis)は中国美人、洋鳳仙(Impatiens walleriana)は西洋美人。






















Impatiens balsamina

















Impatiens walleriana


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Saturday, April 25, 2020

フウロソウ


フウロソウは漢字では風露草と書くが、風露草というのは中国にはないようだ。またフウロソウ科と科名にはなっているがフウロソウという種はない。みなxxフウロソウだ。

日本語としての風露草の英語訳は geranium (ゼラニウム)。一方 geranium の中国語訳は

英語圏のEnglish - Chinese ネット辞書では天竺葵(テンジクアオイ)でこれは中国語。日本語でもあるはが
天竺葵といわゆるゼラニウムは似てはいるが違う。

一方中国圏の
English - Chinese ネット辞書ではでは、geranium の品種によっていろいろな(なじみのない)名前がついているが風露(草)は出てこない。

多いのは xx
老鸛草、天竺葵。
 

属名では


"geranium" 中文翻譯n. 【植物;植物學】牻牛兒苗屬,老鸛草屬,〔G-〕 老鸛 ...


属の上の科では<牻牛儿苗科 (というのが出て来る。牻はmángと発音し、意味は<毛色黑白相雜的牛>なので牻牛あるいは牻牛儿で<毛色黑白相雜的牛>の意だろう。
 
この馴染みのない<牻牛儿苗>は科の上の目にも出てきて<牻牛儿苗目 (Geraniales)>。牻牛儿苗は何か意味があるのか、あるいは音訳か。  似ている発音は牛(現代北京語ではniu)で germaniumniu になる。儿(v)は曖昧母音の er ではっきりした音ではない。見慣れない<牻>は上記のように現代北京語ではmáng(マン)語尾のng はn に近く、germanium の man最後の<苗>は現代北京語では miao以上をつなぎ合わせると

máng + niu +(er )+ miao  ->  niu m(iao)

になる。したがってgermanium の音訳に近い。頭の ger が抜けているが、これは

 Amerian アメリカン) -> メリケン粉(こ(な))の例があり、germanium の ger は弱く、短く発音されれば、西洋語に慣れない耳にははっきり聞き取れず ( )manium と聞こえる。 germanium が何語で中国に入って来たかも問題だが、かなり高い確率で牻牛儿苗はgermanium の音訳といえる。

一方、上記の老鸛草はGreek geranion, from geranos ‘crane’ なので意訳と言える。

さて<牻牛儿苗目 (Geraniales)>は 
 
酢浆草科(Oxalidaceae)  - カタバミ科
牻牛儿苗科 (Geraniaceae)    - フウロソウ科
金莲花科(Tropaeolaceae)
凤仙花科(Balsaminaceae) - ツリフネソウ科 (ホウセンカ科)

の五科。 (別の分類もある)

いろいろ調べたが風露(草)の名は出てこない。また草花名とは関係な風露も調べて見たが風和露(風と露)>で漢字、漢語の中国人でも特に連想は働かないようだ。

したがって<風露(草)>は和製漢語。あるいは本来はやまとことばで、その音訳の可能性もある。

風呂(フロ)は関係があるか?風呂(フロ)の語源。

Wiki


日本語風呂の語源は、2説ある。
  • もともと「窟」(いわや)や「岩室」(いわむろ)の意味を持つ(むろ)が転じたという説(*)
  • 抹茶を点てる際に使う釜の「風炉」から来たという説
(*)当時の入浴は湯につかるわけではなく、薬草などを入れた湯を沸かしその蒸気を浴堂内に取り込んだ蒸し風呂形式であった。風呂は元来、蒸し風呂を指す言葉と考えられており、現在の浴槽に身体を浸からせるような構造物は、湯屋・湯殿などといって区別されていた。)



風呂(フロ)は日本人の生活、ひいては日本文化の特徴でもあり、極度に高いなじみがあるが、草花とは結びつきにくい。

一方<風炉>は一定の形があり、この形は花の形(味方によっては葉や実の形)に似ていないこともない。また花の名前としても連想は風呂ほど悪くはない。

上記の中国語版の分類では

 フウロソウ目では

酢浆草科(Oxalidaceae)  - カタバミ科
凤仙花科(Balsaminaceae) - ツリフネソウ科 (ホウセンカ科)

が馴染みがある。

 フウロソウ科でなじみのあるのは

フウロソウ属ではゲンノショウコ。このフウロソウ属の中に<xxフウロソウ>というのがいくつかある。ネット上の写真を見る限りでは花は小ぶりで紫色が多い。大きくはないが花がつく茎は比較的ながい。葉も似ている。花は香港でよく見られる雑草のムラサキカタバミの花に似ている。だが葉の方は<xxフウロソウ>の多くは菊形が多いががムラサキカタバミの方はカタバミ形(三つ葉のクローバ)だ。




















ムラサキカタバミ


テンジクアオイ属(Pelargonium)では天竺葵といわゆるゼラニウムが代表。天竺葵は中国語由来だが、名前からすると中国でも外来種だ。こちらの方はGreek pelargos ‘stork’ で首の長い鳥(コウノトリ)だ。天竺葵(テンジクアオイ)は響きのいいことばだ。
















天竺葵

様相はかなり違うが花がつく茎の長いところ、つぼみのつき方はカタバミに似ている。


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Sunday, April 19, 2020

アカネ(2)-クチナシ


前回のポスト<モクセイ(木犀)、ソケイ(素馨)>では主にモクセイ科のジャスミンをとりあげたが、学名からは<ジャスミンもどき>の花がある。クチナシだ。クチナシの学名はGardenia jasminoides という。

細かいことを言うと Gardenia はクチナシ属のことで、 <クチナシ属(学名:Gardenia)は、アカネ科の植物のであり、アフリカ、南アジア、オーストラリアおよびオセアニアの熱帯および亜熱帯の地域に自生している。>(Wiki) 調べるとそこその種があるが熱帯、亜熱帯に多く、日本でなじみのあるのはクチナシ Gardenia jasminoides だ。


クチナシ(梔子、学名: Gardenia jasminoides

花はかなり強い香りがあるが、モクセイほど強烈ではない。一重と八重があるが八重の方は通称Cape Jasmine と呼ばれるいうだ。日本では<ジンチョウゲ、キンモクセイと並んで三大香木>ということだが、<三大>の中にジャスミンが入っていない。クチナシの香りはジャスミンに似てはいるがジャスミンより<甘い>感じだ。香港では香木の花は豊富で、街中でもよく見る大木で葉の大きいの<白蘭>、大きな花のタイサンボク、バナナの香りの<含笑、Banana Shrub)>などなどがある。概して香木は熱帯、亜熱帯に多い。

























一重クチナシ



























八重クチナシ、Cape Jasmine


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