Friday, May 31, 2019

サルスベリ


まずはWikiの解説


サルスベリ(百日紅=ヒャクジツコウ、Lagerstroemia indica)は、ミソハギ科落葉中高木。
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学名に indica がついているが

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中国南部原産。

花が美しく、耐病性もあり、必要以上に大きくならないため、しばしば好んで公園などに植えられる。(中略)和名は、肥大成長に伴って古い樹皮コルク層が剥がれ落ち、新しいすべすべした感触の樹皮が表面に現れて更新していくことによる。つまり、が登ろうとしても、滑ってしまうということで、猿滑と表記することもある(実際には猿は滑ることなく簡単に上ってしまう)。
英語Crape myrtle は、ギンバイカmyrtle)の花に似て、花弁がちりめんcrape)のように縮れていることから。
中国では、長安の紫微(宮廷)に多く植えられたため、紫薇と呼ばれるが、比較的長い間紅色の花が咲いていることから、百日紅ともいう。これから紹介する<大花紫薇>との対比から<小花紫薇>という名もある。日本での記憶からか、真夏の日中を思い起こさせる。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

Lagerstroemia indica

 

私が住んでいる香港ではこのサルスベリも見るが、圧倒的に多いのは大花紫薇(Lagerstroemia speciosa、英語名(giant) crape-myrtle, Queen's crepe-myrtle)で、その名のとおり花が大きい、また木もそこそこ高いのが多い。枝ぶりは見栄えがし、葉も大きいので私はときどき ”大葉” 紫薇と思い違いしてしまう。紅葉するがこれまた見栄えがする。この大花紫薇、なぜか木肌はつるつるしていない。

ギンバイカ(myrtle)に似て、とあるがギンバイカ(myrtle)を写真で見る限りはあまり似ていない。

















大花紫薇


























大花紫薇


Wikiのサルスベリの説明には<が登ろうとしても、滑ってしまうということで、猿滑と表記することもある(実際には猿は滑ることなく簡単に上ってしまう)>とあるが、サルスベリはサルが登るほど幹や枝は太くなく、また背も高くない。大花紫薇はやや大きいのでサルは登れそうだが、こちらは上記のように木肌はつるつるしていない。サルスベリの名づけどこかおかしいようなところがある。子ザルがすべって遊ぶならよさそうだ。イギリスにサリスベリー(Salisbury)という地名があり、サリスベリー男爵といった人名もありそう。<サルも木から落ちる>ということわざの連想がはたらいているようだ。

さてこのサルスベリはミソハギ科(Lythraceae)だ。ミソハギは木ではなく草。見たことはありそうだが、どれがミソハギだかは分からない。またぞろWikiの解説になるが


ミソハギの和名の由来はハギに似て(みそぎ)に使ったことから禊萩、または溝に生えることから溝萩によるといわれる。
近縁のエゾミソハギとも、千屈菜(せんくつさい)と呼ばれて下痢止めなどの民間薬とされ、また国・地方によっては食用にされる。


ミソハギ科は中国語では千屈菜科だ。<千屈>の由来は別の機会にするとして、ミソハギ科(Lythraceae)、千屈菜科の花木を見ておく。このミソハギ科はフトモモ目に属するが、フトモモ目には当然フトモモ科がある。フトモモは前に取り上げた。ここで注目したいのはユーカリで、ユーカリフトモモ科ユーカリ属Eucalyptus)のことだ。

Wikiの解説


ユーカリフトモモ科ユーカリ属Eucalyptus)の樹木の総称。常緑高木となるものが多い。和名のユーカリは、属名の英語読み「ユーカリプタス」を短縮したもの。学名の語源は eu-(真に・強く・良く)+ kalyptós(〜で覆った)、つまり「良い蓋」を意味するギリシア語ラテン語化したもの。のがくと花弁が合着して蓋状となること、あるいは乾燥地でもよく育って大地を緑で被うことに由来して命名されたとされる。中国語や漢語では「桉樹」と書く。
 

特徴と分布

 オーストラリア南東部や南西部、タスマニア島におもに分布する。



したがってユーカリは名前はきいたことがあるだろうが、実際に見るには日本から出て行かないといけないようだ。引用が長くなるが、Wikiの解説をつづけると、


オーストラリア南東部や南西部、タスマニア島におもに分布する。後述のように、世界各地で移植・栽培されている。ユーカリには500種類もあり、変種も含めると800から1000もの種類になる。成長がとても早く、材木として注目される。70メートルを超える高さになるものから、5メートル程で枝分かれする種類もある。コアラの食物としてよく知られている。

(基本的には高木なのだ)

(中略)

ユーカリは、を非常に深くまで伸ばし地下水を吸い上げる力が強いので、成長が早い。インド北部のパンジャーブ地方の砂漠化した地域の緑化に使われて、成功した。旱魃(カンバツ)に苦しんでいた地方が5年程で甦った例がある(参照:杉山龍丸)。また東南アジアでは熱帯林を伐採した跡の緑化樹として用いられている。

(基本的には高木でも、見たことはないが、根が深いので台風などで倒れにくいのだ)

(中略)

オーストラリアでは自然発火による山火事が多いが、ユーカリがその一因である。ユーカリの葉はテルペンを放出するが、気温が高いとその量が多くなるので、夏期にはユーカリ林のテルペン濃度はかなり上昇する。テルペンは引火性であるため、何かの原因で発火した場合、燃え広がり山火事になるのである[4]。樹皮が非常に燃えやすく、火がつくと幹から剥がれ落ちるので、幹の内側は燃えずに守られる[5]。根に栄養をたくわえており、火事の後も成長し続けることができ、新しい芽をつけることもできる[5]

(基本的には樹皮が幹から剥がれやすいのだ)


(  )内はspttの注。

ユーカリ属のなかに

Eucalyptus citriodora Hook. レモンユーカリ…Catalogue of Life や World Flora Online ではユーカリ属とは別属の Corymbia citriodora (Hook.) K.D.Hill & L.A.S.Johnsonシノニム扱いとなっている[9][10]

というのがあり、これは葉っぱがレモンの香り(味)がする。これは上の解説のテルペンか?この木が香港のビクトリア公園にあり(数本)、最近の大型台風(2018年)でビクトリア公園のたくさんの高木が倒れたがこの木だけは超高木でも倒れなかった。中国語では檸檬桉と名札に書いてある。この<桉>、多分普通語では an と発音するのだろうが、広東語では ngon で、これは英語の gum 由来ではないか。名札の英語名は Lemon(-scented) gum だ。

さてこのレモンユーカリ、檸檬桉、Lemon(-scented) gum だが、超高木でしかも下から上までサルスベリのように木肌がすべすべなのだ。木肌の色は、サルスベリの茶色と違い、白、淡い緑、灰色が混じったような色だ。サルが高所恐怖症でなければのぼって行くだろうが、すべり落ちる可能性がありそうだ。

sptt

スイカズラ


スイカズラも haney-suckle も名前は聞いたことはあったが、実際に目にしたまたは認識したのは香港で、金銀花(広東語でが kam-gan-fa と発音する)だ。その名の通り金(黄)と銀(白)の花が並んでいる。またつる性で比較的広い敷地のフェンスでよく見かける。これがスイカズラだとわかったのはしばらくしてからだ。カズラは葛(かずら)で<つる(性)>。水仙が頭にあるためか<スイ>は水(すい)かと思っていたが、それなら<かずら>はいかにもやまとことばなので<ミズカズラ>になる。これのほうが響きがいい。花や葉から<水(すい)>が連想しにくいので、小さいが筒状の花を<吸う>ではないかとも考えていた。調べみたらはたして<吸う>だった。

Wikiの解説に日本、中国、英語のなまえの由来がある。


「スイカズラ」の名は「吸い葛」の意で、古くは花を口にくわえて甘い蜜を吸うことが行なわれたことにちなむ。砂糖の無い頃の日本では、砂糖の代わりとして用いられていた。スイカズラ類の英名(honeysuckle)もそれにちなむ名称で、洋の東西を問わずスイカズラやその近縁の植物の花を口にくわえて蜜を吸うことが行われていたようである。

蕾は、金銀花(きんぎんか)という生薬、秋から冬の間の茎葉は、忍冬(にんどう)という生薬で、ともに抗菌作用や解熱作用があるとされる。漢方薬としても利用される。忍冬の名の由来は、常緑性で冬を通して葉を落とさないから付けられた。



話は少しやっかいになるが、分類を見てみる 

From Wiki


分類

従来のスイカズラ科(Caprifoliaceae)は以下に示す各属からなる。
(狭義スイカズラ科)
(以下はタニウツギ科 Diervillaceaeとしてもよい)
(以下はリンネソウ科 Linnaeaceaeとしてもよい)
(以下はレンプクソウ科 Adoxaceae)


上に<スイカズラ類の英名(honeysuckle)>とある。日本のスイカズラの学名はLonicera japonica
 したがって、英語名はJapanese honeysuckle となる。英語名として響きのいい Lonicera だけでもよさそうだが、正確には上の分類に沿えば Lonicera は<スイカズラ属>。一方中国名の金銀花に沿うと golden-and-silver honeysuckle となる。一方中国の方はスイカズラ属は金銀花属ではなく忍冬属になる。またスイカズラ科は忍冬科になる。初めの方のWikiの解説に<蕾は、金銀花(きんぎんか)という生薬、秋から冬の間の茎葉は、忍冬(にんどう)という生薬で>というのがあった。

スイカズラ、Honeysuckle、Lonicera、金銀花、いづれも響きのいい言葉だ。金銀の花のある小部分であればスケッチしやすい。






分類の中では名前は聞いたものがあるが(アベリア、ニワトコ)名札がないとそれと分からない(identify できない)だろう。

























 とある。名前に<xxxウツギ>とあるが前回のポスト<ユキノシタ>に出てきた<ウツギ属(Deutzia)、ウツギ(空木、学名:Deutzia crenata))>とは関係ないが、おそらくこれらも茎の中が空洞なのだろう。

レンプクソウは聞いたことも見たこともない。
ニワトコ属の中国名は接骨木属で漢方薬由来名づけだ。ニワトコは接骨木だろう。香港の書店では<漢方薬になる花木図鑑>大小は棚いっぱい並んでにいるが、<純>花木図鑑はほとんどない。花木に対する関心の違いをよく示している。
ガマズミもきいたこともみたこともないが、サンゴジュ(珊瑚樹)は見たことがあり、オオデマリは聞いたことがある。

サンゴジュの学名は Viburnum odoratissimum Ker-Gawl で香りが強いことを言っている。今度出くわしたら匂いを嗅かいでみる。この Viburnum は手もとの園芸用の樹木‐灌木図鑑(英文)でいくつか紹介されているが、その冒頭の解説に、多くは香りがあり、花は美しく、実は色とりどりで美しく、秋に紅葉するものもあると、称賛されている。四拍子そろった花木なのだ。


sptt


ユキノシタ


ユキノシタは優雅な名前だ。当然<雪の下>が思い浮かぶが、雪の下で花が咲くわけではなさそう。

Wikiの解説


ユキノシタ(雪の下、学名:Saxifraga stolonifera)はユキノシタ科(Saxifragaceae)ユキノシタ属の植物。

和名ユキノシタは、雪が上につもっても、その下に緑の葉があることからだと言われる。また、白い花を雪(雪虫)に見立て、その下に緑の葉があることからとする説がある。このほか、葉の白い斑を雪に見立てたとする説もある。垂れ下がった花弁を舌に見立てて「雪の舌」とする説などがある。


さらに雑学的な知識としては、同じくWikiの解説が続き


学名のstoloniferaは、ほふく枝(stolon)で増えることからきている。 俳句では鴨足草と書いて「ゆきのした」と読ませることが多い。夏の季語。



とある。

<ほふく>はまず書けないが<匍匐> で<這(は)う(こと)>だ。
鴨足草と書いて「ゆきのした」と読ませるようだが、これは無理。<鴨足草>なら<カモアシソウ>でいいだろう。花の形は<鴨の足形>に似ている。中国では<鴨脚木>という木があり、こちらは葉が<鴨の脚(足)>に似ている。だが鴨はカモではなくアヒルのこと。アヒルは家禽だ。 


Wikiの解説を続けると


虎耳草(こじそう)という民間薬で、その葉をあぶり腫れものなどの消炎に用いた。<コジソウ>では耳で聞いてなんだかわからない。


とあり、これは花ではなく葉が<虎の耳>に似ている、というか<虎の耳>に見なした名づけだろう。鴨足草や虎耳草に比べると、由来がよくわからないがユキノシタはけたはずれに優雅だ。葉が生(は)える、生えていく場所が地面近くなので<ユキノシタは、雪が上につもっても、その下に緑の葉があることから>説が有力だが、民間名づけとしては優雅過ぎることもない。花に目をやると、見ようとすれば<舌(した)>の形にも見える。想像上の動物<龍(りゅう)>の舌で<龍の舌>、これが<(り)ゅうの舌>になり、さらに<ゆきのした>になった、というのはどうか?だがリュウゼツラン(竜舌蘭 )はすでににあり、しかもリュウゼツラン科のリュウゼツラン属の総称。英語は agave でテキーラの原料。

手もとの国語辞書(三省堂、新辞解)には

ユキノシタ -木の下などの日陰に生(は)える . . . . .

とあり、<キノシタ>に<ユ>を加えればユキノシタになる。
 

 追記

昔はユキノシタ科にアジサイ科(Hydrangeaceae)とウツギ属(Deutzia)に含まれていたようで、私が使っている小学館の図鑑ではいくつかのアジサイもいくつかのウツギも<ユキノシタ科>になっていおり、どうもおかしいので調べてみたのだ。今はアジサイ科(Hydrangeaceae)は独立し、このアジサイ科の中にウツギ属(Deutzia)がある。

追記の追記

ウツギ属(Deutzia)にはウツギ(空木、学名:Deutzia crenata))があるが、名前の由来は<空木(うつぎ)>だ。木の中が<空(から)っぽ>になっているのだ。このウツギの花は<ウの花>、<卯の花>で<夏は来ぬ>という唱歌の冒頭に出てくる。

From Wiki

  1. 卯の花の 匂う垣根に
    時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて
    忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ
  2. さみだれの そそぐ山田に
    早乙女が 裳裾(もすそ)ぬらして
    玉苗(たまなえ)植うる 夏は来ぬ
  3. 橘の 薫るのきばの
    窓近く 蛍飛びかい
    おこたり諌むる 夏は来ぬ
  4. 楝(おうち)ちる 川べの宿の
    門(かど)遠く 水鶏(くいな)声して
    夕月すずしき 夏は来ぬ
  5. 五月(さつき)やみ 蛍飛びかい
    水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて
    早苗植えわたす 夏は来ぬ
作詞は学者兼歌人の佐々木信綱で、花木の名前が随所にちりばめられている。歌詞は2番が一番いいようだ。早乙女(さおとめ)は田植えをする女性のこと。これは複数だ。田植えは普通の<のら仕事>や重労働ではなく、昔は豊作を願う神聖な儀式のだったようで、早乙女は着飾ったのだ。また玉苗は<玉(束)にした苗>と言うよりは<(神聖で)美しい苗>のことのようだ(注)。3番は蛍の連想から<おこたり諌(いさ)むる>と道徳的になっているのが他とそぐわない。詩的ではないが<くらやみ照らす>で語呂はあう。また5番に出てくる<五月(さつき)やみ 蛍飛びかい>と呼応する。

(注)
 うたことば歳時記 <夏は来ぬ>
https://blog.goo.ne.jp/mayanmilk3/e/d93deef519df1a3013121dbb041f0bf2


sptt


フトモモ (桃金孃(娘)、テンニンカ) 


私は、趣味というよりはかなり気を入れた日曜画家になって、ほとんど休みなく毎日曜日に花木のスケッチをしてすでに10年になる。別のブログで Asnet Art Gallery というのがあり、出来のいいのは Public にしてある。

さてなぜか周期的に花木の名前に興味がわいて調べているが、今回は花木(植物)の<やまとことば>に気が(目が)向いたので、気がついたことを書いておくことにする。なぜわざわざ<やまとことば>かというと、私は香港にすんでいるので公園や植物園でみる花木の名札には中国語、ラテン語(学名)、英語が並んでいて、当たり前だが日本語はない。気が向くと日本語名を調べてみるが、すでに知っているのはいいとして、あらたに覚えたものはすぐに忘れてしまう。いまはインターネットですぐに写真入りで調べられるので、また別に試験もないので覚えようとする努力が少なくなっている。

フトモモ
 
Wiki では

フトモモ(蒲桃、学名:Syzygium jambos)はフトモモ科の常緑高木。 東南アジア原産の果樹。 フトモモの名は中国名の蒲桃(ほとう; プータオ pútáo)が由来。

となっている。この名づけ方法は<荒川>が英語で<Ara River>ではなく<Arakawa River>となるのに似ている。<ほとう+もも> ->ほともも -> ふともも。だが蒲桃(ほとう)は花も実ももも(桃)には似ていない。
 
シンジウムというのはきいたことがあるような気がするが、これはシンビウム、いやこれもまちがいでシンビジウム(ランの一種)が正解。Syzygium はシジジウムと発音するのか?

フトモモから真っ先に思いうかぶのは男でなくとも<太腿(ふともも)>だろう。なぜか<やせ腿>というのは聞いたことがない。標準の太さの<もも>ででも<ふともも>というようだ。香港の街中でみる蒲桃は、少なくとも2種ある。緑色とピンク色(桃色)の実がなるピンク色の方は南洋蒲桃または爪哇(ジャワ)蒲桃というようで(Syzygium samarangense物屋やスーパーで売っているが、街中の地面に落ちた実をかじったことがある。水気は多いが特に美味というわけではない。花も実も<桃>からはほど遠い。英語では Rose Apple というようだ。実はかむとサクサクしている。一方特徴的な花は甘い香りがする。 同じような姿の花のネムノキの花も同じような甘いいい香りがする。















 

フトモモ(蒲桃、学名:Syzygium jambos)。

さて、話はまだ続きフトモモ科(Myrtaceae)について少し調べてみる。トモモ科は中国では蒲桃科ではなく桃金孃(娘)科という洒落(しゃれ)た名前がついている。桃金孃科の桃金孃属(Rhodomyrtusの中に桃金孃(学名:Rhodomyrtus tomentosaいうのがある。中国語名は何となくロマンチックだ。日本語名はテンニンカ(天人花)で、娘(むすめ)は出てこないが、これまたくロマンチックな名前だ。tomentosa というのは

tomentosa, tomentosum — hairy

フトモモ科の学名 Myrtaceae はMyrtus 由来で英語では Myrtle という。Myrtus は属名でもあるが、中国語では香桃木属という。

香桃木屬(学名:Myrtus),常绿灌木,属桃金娘科 

この中国語の属名の香桃木の由来は<香りある桃金孃>ということらしい。日本語ではこれまたなじみがないがギンバイカ(銀梅花、銀盃花、学名:Myrtus communis)という。Japan Wiki には

ギンバイカ(銀梅花、銀盃花、学名:Myrtus communis)は、フトモモ科の単型の属ギンバイカ属の常緑低木。地中海沿岸原産。英語でマートル(Myrtle)。ドイツ語ではミルテ(Myrte)。属名からミルトス(Myrtus)とも呼ぶ。花が結婚式などの飾りによく使われるので「祝いの木」ともいう。

葉は揉むとユーカリに似た強い芳香を放つことから、「マートル」という名でハーブとしても流通している事もある。 


という解説がある。ユーカリは後ほど取り上げる。

話がややこしくなってきたので整理すると、つまり

           科         属          花
ラテン語学名 Myrtaceae     Myrtus     Myrtus communis(ギンバイカ(銀梅花、銀盃花)
中国名  桃金孃(娘)科  桃金孃(娘)属   桃金孃(娘)   (テンニンカ、天人花、学名Rhodomyrtus tomentosa
英語    myrtle family     myrtle genus     common myrtle (ギンバイカ(銀梅花、銀盃花)
日本語   フトモモ科    フトモモ属     フトモモ(蒲桃、学名:Syzygium jambos)



ということになる。科名、属名に使われている花がそれぞれ違うのだ。テンニンカ(天人花)(ピンク、桃色)すなわち桃金孃(娘)は(写真で見ると花びらが桃色、おしべの葯(やく)が黄色で、見方によっては娘(むすめ)を連想させる)形も色も他の二つとはまったく違う。ギンバイカ(銀梅花)とフトモモ(蒲桃)はやや似たところがある(色が白で、針状の雄蕊(おしべ)がたくさん外に出ている)が、明らかに違いはわかる。

最近(2021年5月初め)香港公園で名札付きの桃金孃(娘)の花が咲き始めている灌木を見たので早速スケッチしておいた。この公園はよく植え替えをしているので、毎年見るというわけにはいかないだろう。上記の<写真で見ると花びらが桃色、おしべの葯(やく)が黄色>は間違いではないが赤と白の花がある。おそらく白が赤に変わっっていくのだろう。桃金孃(娘)の名前の通りの花だ。英語名は Rose Myrtle となっているが、取ってつけたような名前なので桃金孃(娘)の名前からして中国原産だろう。テンニンカ(天人花)の名前もわるくない。日本では現物が見られないのは残念だ。

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





主な属を見てみる。

Wiki

属名の後に種名を例示する。

 

聞きなれない、見たこともないものが多いが、以下は見た経験がある。

ブラシノキ(学名:Callistemon speciosus)とあるが<ブラシの木>はいくつかある。

ネット上に詳しい説明がある。

https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-928

マキバブラシノキ(カリステモン)属は、オーストラリア全域からニューカレドニアに30種が分布する低木から高木の常緑性花木です。ブラシノキの最大の特徴は花の姿で、ビンを洗うためのブラシそっくりの姿です。そこで英語ではボトルブラッシュと呼ばれます。庭木のほか切り花や枝ものとしても生産されています。日本で流通しているマキバブラシノキ(カリステモン)属には、ブラシノキの和名をもつスペキオスス(Callistemon speciosus)、ハナマキの和名でキンポウジュの別名をもつキトリヌス(C. citrinus)、シロバナブラシノキの和名のサリグヌス(C. salignus)、シダレハナマキの和名のウィミナリス(C. viminalis)があります。そのほか、ハナマキにはいくつかの園芸品種が流通しています

"

赤いブラシ状態の花。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


これは Callistemon viminalis 。これは葉や花垂れ下がっており中国語名は串錢柳。英語名は(Tall )Bottle-brush。これはこれから紹介する紅千層や白千層に比べまさに Bottle-brush に見える。

 赤い花のブラシの木はもう一つあり、中国名を紅千層(学名:Callistemon rigidus)と言うのがある、<rigidus>はrigid で堅いという意味だ。花は赤いが小さい。一方木や葉は堅く rigid で垂れ下がることはない。この紅千層に似ている(花が小さい)が白い花の木があり白千層(Melaleuca quinquenervia)という。まぎらわしいがラテン語学名はMelaleuca で言いやすいCallistemon ではない。この白千層の幹の皮は紙のようなので英語名はPaper bark tree などと言う.

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白千層(Melaleuca quinquenervia

ちなみにquinquenervia は

quinquenervia is from theLatin quinque meaning "five" and nervus, "vein", referring to the leaves usually having five veins.

ユーカリ属 Eucalyptus 中国語:桉

香港のビクトリア公園に大葉Eucalyptus robusta)と檸檬桉Corymbia citriodora、 Lemon Scented-gum)の大きな木がある(フトモモ(蒲桃)、串錢柳、紅千層、白千層もある)。花は小さいが白色でフトモモ(蒲桃)に似ている。大葉桉は葉は揉むと樟脳、檸檬桉は葉は揉むと檸檬(レモン)の香りがする。大葉と檸檬桉も幹の皮がはがれる傾向にあるが白千層(Paper bark tree)ほどきわだってはいない。ビクトリア公園は大木の植物公園と言っていいい。



 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大葉Eucalyptus robusta

 

バンジロウ属 Psidium - グアバ

 この<バンジロウ>はグアバの中国名<番石榴(Fan-shi-Liu)>由来だろう。石榴はザクロのこと。<番>は<外来>の意。

 花は白。オシベが多いところは桃金孃(娘)(テンニンカ)に似ている。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グアバ

 

フトモモ((蒲桃、学名:Syzygium jambos)の花は白だが黄色いのがある。

黃金蒲桃(学名:Xanthostemon chrysanthus

なぜかSyzygiumではなく Xanthostemonいずれも発音しにくく覚えにくい。これは2018年に初めて街(まち、市街地)でバスに乗っていて出逢ったが、黃金色に感激して途中でバスをおりて見に行った。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黃金蒲桃(Xanthostemon chrysanthus)  

 

Xanthostemon - from Greek xanthos, yellow and stemon, stamens (オシベ)

一方 Callistemon は

The Latin name Callistemon comes from the combination of 2 Greek words of 'callis' meaning beauty and 'stemon' meaning stamen,

これで少しは覚えやすくなる。

 

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ところで common myrtle に名前が似ている Common Crape Myrtle という木がある。これはフトモモ科ではなく、ミソハギ科のサルスベリ属で学名は Lagestraemia indica で、これはサルスベリのこと。もっともこのミソハギ科はフトモモ目に属する(Wiki)。サルスベリは別にとり上げる予定。



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