Friday, May 31, 2019

ユキノシタ


ユキノシタは優雅な名前だ。当然<雪の下>が思い浮かぶが、雪の下で花が咲くわけではなさそう。

Wikiの解説


ユキノシタ(雪の下、学名:Saxifraga stolonifera)はユキノシタ科(Saxifragaceae)ユキノシタ属の植物。

和名ユキノシタは、雪が上につもっても、その下に緑の葉があることからだと言われる。また、白い花を雪(雪虫)に見立て、その下に緑の葉があることからとする説がある。このほか、葉の白い斑を雪に見立てたとする説もある。垂れ下がった花弁を舌に見立てて「雪の舌」とする説などがある。


さらに雑学的な知識としては、同じくWikiの解説が続き


学名のstoloniferaは、ほふく枝(stolon)で増えることからきている。 俳句では鴨足草と書いて「ゆきのした」と読ませることが多い。夏の季語。



とある。

<ほふく>はまず書けないが<匍匐> で<這(は)う(こと)>だ。
鴨足草と書いて「ゆきのした」と読ませるようだが、これは無理。<鴨足草>なら<カモアシソウ>でいいだろう。花の形は<鴨の足形>に似ている。中国では<鴨脚木>という木があり、こちらは葉が<鴨の脚(足)>に似ている。だが鴨はカモではなくアヒルのこと。アヒルは家禽だ。 


Wikiの解説を続けると


虎耳草(こじそう)という民間薬で、その葉をあぶり腫れものなどの消炎に用いた。<コジソウ>では耳で聞いてなんだかわからない。


とあり、これは花ではなく葉が<虎の耳>に似ている、というか<虎の耳>に見なした名づけだろう。鴨足草や虎耳草に比べると、由来がよくわからないがユキノシタはけたはずれに優雅だ。葉が生(は)える、生えていく場所が地面近くなので<ユキノシタは、雪が上につもっても、その下に緑の葉があることから>説が有力だが、民間名づけとしては優雅過ぎることもない。花に目をやると、見ようとすれば<舌(した)>の形にも見える。想像上の動物<龍(りゅう)>の舌で<龍の舌>、これが<(り)ゅうの舌>になり、さらに<ゆきのした>になった、というのはどうか?だがリュウゼツラン(竜舌蘭 )はすでににあり、しかもリュウゼツラン科のリュウゼツラン属の総称。英語は agave でテキーラの原料。

手もとの国語辞書(三省堂、新辞解)には

ユキノシタ -木の下などの日陰に生(は)える . . . . .

とあり、<キノシタ>に<ユ>を加えればユキノシタになる。
 

 追記

昔はユキノシタ科にアジサイ科(Hydrangeaceae)とウツギ属(Deutzia)に含まれていたようで、私が使っている小学館の図鑑ではいくつかのアジサイもいくつかのウツギも<ユキノシタ科>になっていおり、どうもおかしいので調べてみたのだ。今はアジサイ科(Hydrangeaceae)は独立し、このアジサイ科の中にウツギ属(Deutzia)がある。

追記の追記

ウツギ属(Deutzia)にはウツギ(空木、学名:Deutzia crenata))があるが、名前の由来は<空木(うつぎ)>だ。木の中が<空(から)っぽ>になっているのだ。このウツギの花は<ウの花>、<卯の花>で<夏は来ぬ>という唱歌の冒頭に出てくる。

From Wiki

  1. 卯の花の 匂う垣根に
    時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて
    忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ
  2. さみだれの そそぐ山田に
    早乙女が 裳裾(もすそ)ぬらして
    玉苗(たまなえ)植うる 夏は来ぬ
  3. 橘の 薫るのきばの
    窓近く 蛍飛びかい
    おこたり諌むる 夏は来ぬ
  4. 楝(おうち)ちる 川べの宿の
    門(かど)遠く 水鶏(くいな)声して
    夕月すずしき 夏は来ぬ
  5. 五月(さつき)やみ 蛍飛びかい
    水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて
    早苗植えわたす 夏は来ぬ
作詞は学者兼歌人の佐々木信綱で、花木の名前が随所にちりばめられている。歌詞は2番が一番いいようだ。早乙女(さおとめ)は田植えをする女性のこと。これは複数だ。田植えは普通の<のら仕事>や重労働ではなく、昔は豊作を願う神聖な儀式のだったようで、早乙女は着飾ったのだ。また玉苗は<玉(束)にした苗>と言うよりは<(神聖で)美しい苗>のことのようだ(注)。3番は蛍の連想から<おこたり諌(いさ)むる>と道徳的になっているのが他とそぐわない。詩的ではないが<くらやみ照らす>で語呂はあう。また5番に出てくる<五月(さつき)やみ 蛍飛びかい>と呼応する。

(注)
 うたことば歳時記 <夏は来ぬ>
https://blog.goo.ne.jp/mayanmilk3/e/d93deef519df1a3013121dbb041f0bf2


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